少子化と高齢化が一層進む(人口推計)

 国立社会保障・人口問題研究所は1月30日、社会保障審議会・人口部会に「日本の将来推計人口(平成14年1月推計)」を提出しました。前回推計(平成9年)と比べて、少子化と高齢化が一層推進する推計結果となっていますが、総人口については少子化と高齢化が相殺して大きな変化はありません。新推計は、平成12年の国勢調査人口に基づいて、2050年までの人口を推計しました。

 今回の推計から中位推計をみますと(以下同)、2050年における合計特殊出生率は1.39です。前回推計に比べ、0.22ポイント低下しています。これは、●女性の平均初婚年齢が27.8歳と0.4歳高くなったこと、●一組の夫婦の完結出生児数が1.72人と0.24人下がったこと、●女性の生涯未婚率が16.8%と3.0ポイント上昇したことが原因です。なお、今回推計では1960年代以降生まれの女性で、晩婚化以外の要因による出生低下がはじめて認められました。30日の人口部会では、経済の低迷と高学歴化がその原因として指摘されています。

 これにより2050年の出生児数は67万人となり、前回推計より14万人減少、少子化が一層進展する結果となりました。

 一方、2050年における65歳以上人口の割合は35.7%で、前回推計より3.4ポイント上昇しています。2000年には17.4%なので、高齢者の割合は現在より2倍以上になる計算となります。なお、2050年における平均寿命は男性が80.95年、女性が89.22年で、男性にも「人生80年時代」がやってきます。

 総人口をみますと、少子化と高齢化が相殺され、2050年には1億59万人と推計されます。前回推計では1億50万人なので大差はありません。なお、総人口がピークを迎えるのは2006年(前回推計では2007年)で、1億2774万人です(同1億2778万人)。

 新たな人口推計では、国のさまざまな施策に影響を与えます。年金制度では次期財政再計算の基礎となりますが、少子高齢化が一層進行することから、さらなる給付抑制・負担増が議論の俎上に上がることは必至です。


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