13年度指導・監査の実施状況(保険医療機関の取消49件、返還66億円)

 

厚生労働省は平成14年12月19日、平成13年度における保険医療機関等、保険医等に対する指導及び監査の実施状況を公表しました。それによりますと、13年度に保険医療機関等に対して返還を求めた額は66億3千万円で、昭和48年以来2番目に高額であったことなどが明らかになりました。また、13年度の特徴として、保険医療機関等取消しの発端に、医療費通知を受け取った患者が不正・架空診療等を告発するケースが増加している点があげられます。

 

  医療費通知発端に保険指定取消しのケース増加

 

集団的個別指導は、レセプト1件当たりの平均点数が高い上位8%の医療機関を対象に実施され、翌年度も高点数状況が解消されない場合には個別指導が行われます。また平成10年度から新規に指定を受けた保険医療機関について、開設後6ヶ月以内にも個別指導が行われています。

 

13年度に保険医療機関等の指定取消処分を受けたのは、医科26件、歯科19件、薬局4件の計49件です(前年度は31件)。また、保険医等の指定取消処分を受けたのは、医科19人、歯科21人、薬局7人の計47人です(前年度は34人)。

 

取消原因は、主に医療従事者数の水増しによる不正請求、付け増し請求、振り替え請求、二重請求などの診療報酬の不正請求です。保険者はこれらの不正請求について、医療機関等に対し不当利得として返還を求めますが、13年度に求めた返還額は66億3千万円(指導による返還分31億9千万円、監査による返還分34億4千万円)で、過去2番目に高額となりました(過去最高は平成元年度の69億1千万円)。

 

指導・監査にあたっては、法令に基づくもののほか、保険者等からの通報によるものもあります。

 

このうち、13年度には保険者が被保険者に対して行っている医療費通知によるものが大きく増加(前年度5件、13年度12件)している点が注目されます。つまり、医療費通知を受け取った被保険者が、架空請求や水増請求などに気付いて保険者に通報するケースが増加しているということです。

 

一方、法令による指導・監査に基づいて保険医療機関等の指定取消しを受けたものは9件(前年度は10件)となっております。


 

 

                                                                         保険医療機関の指導・監査の実施状況

 

 

年度

保険医療機関等

保険医等

医科

歯科

薬局

医師

歯科医師

薬剤師

監査

 

 

 

 

 

 

 

 

 

43

27

29

17

4

0

76

44

144

22

35

19

5

0

184

41

10

29

13

17

12

4

0

50

25

39

9

21

15

8

0

68

24

11

34

21

21

13

9

8

64

42

45

13

26

16

15

2

86

31

12

34

15

25

16

3

0

62

31

40

14

29

20

6

0

75

34

13

41

26

28

19

9

4

78

49

78

19

36

21

25

7

139

47

    ★は当該年度に取り消し処分した件数

 

 

 

年度

保険医療機関等

保険医等

医科

歯科

薬局

医師

歯科医師

薬剤師

指導

394

283

132

809

5,258

559

306

6,123

6,125

4,690

2,105

12,920

10

1,359

877

648

2,884

5,595

946

865

7,406

1,407

1,181

681

3,269

1,733

1,372

745

3,850

5,084

2,653

1,559

9,296

11

1,428

1,107

602

3,137

7,331

1,160

1,248

9,739

1,954

1,337

1,390

4,681

2,172

1,463

1,710

5,345

4,658

2,911

1,852

9,421

12

1,123

1,086

632

2,841

5,132

1,920

990

8,042

1,645

1,538

1,504

4,687

1,857

1,562

2,359

5,778

4,987

2,722

1,281

8,990

13

1,074

959

792

2,825

6,666

1,072

1,129

8,867

1,976

1,518

1,706

5,200

2,347

1,649

2,910

6,906

4,814

2,660

1,816

9,290

※ 上段は個別指導、下段は集団的個別指導、10年度以降の中段は新規指定個別指導の件数