少子高齢社会の税制で答申 (政府税制調査会)

 

 

 政府税制調査会(石弘光会長、首相の諮問機関)は6月17日、税制改正の将来像を示す中期答申「少子・高齢社会における税制のあり方」を小泉首相に提出しました。少子高齢化の進展により国民負担の増加が避けられないなかで、年齢にかかわらず能力に応じた公平な税負担が必要とし、高所得高齢者への税負担強化、消費税率の二桁への引上げを提言しております。

 

 中期答申は3年ごとに提出される税制改革の中期的な方向性を示すものです。今回答申では、小泉首相の指示により、社会保障制度との関連で税制のあり方をまとめました。

 

 焦点は年金課税のあり方です。現行の年金課税が、社会保険料を全額所得控除する一方で、給付についても公的年金等控除などを適用することで「実質的に非課税に近い状態」と批判し、低所得者に配慮したうえで、給付段階での優遇措置の適正化に取り組むべきと指摘しました。公的年金収入を課税ベースに入れ、負担能力のある高齢者には現役世代と同様の負担を提言しました。また、「年齢だけで高齢者を別扱いする」公的年金等控除の見直しを要望しました。保険料控除については、公的年金以外の任意拠出の保険料部分も控除対象となっている点を問題視し、年金制度改革の方向性とも関連付けて控除対象を検討するよう求め、公的年金に対する保険料控除に限度額を設けるとともに、私的年金は拠出時控除・給付時課税を徹底する考え方をあげました。

 

 消費税については、社会保障をはじめとする公的サービスを支える極めて重要な税との視点から、歳出全体の大胆な改革を踏まえつつ、「二桁の税率に引き上げる必要もあろう」とし、所得に対する逆進性の問題には、税制全体、社会保障制度の歳出面を含めた財政全体で判断することが必要としました。