医療費抑制・給付見直し建議 (財政審)

 

 財政制度等審議会(貝塚啓明会長)は、平成17年度予算編成に関する建議を11月19日にまとめ、谷垣禎一財務相に提出しました。次期医療制度改革については、高齢者医療費の伸びの抑制や公的保険給付の内容・範囲の見直しを行うよう求めています。

 建議は、経済財政諮問会議が示す17年度予算編成の基本方針に反映されます。高齢化の進展による社会保障費増大により、基礎的財政赤字が現在の19兆円から2014年には27.8兆円にまで拡大すると試算しています。「仮に歳出削減のみで赤字を解消するには国債費を除く約3分の1の削減が必要。また、歳入増のみで解消するには約5割の増収が必要」として、大幅なギャップを歳出・歳入いずれかで埋めるのは不可能とし、歳入・歳出両面から財政構造改革を行うよう強調しています。

 社会保障制度については、持続可能な制度を構築するため、「年金、医療、介護等を総合的に捉え、負担の総量抑制について明確な目標と時間軸を国民に明らかにして改革に取り組む」必要性を指摘しています。また、社会保障全体の給付費が対国民所得比で2025年には現在の23.5%から29%、公費負担は7%から11%にまで増大すると見込まれ、公費負担と高齢者医療費の伸びの抑制が急務としました。

 次期医療制度改革については15年3月に閣議決定した「医療保険制度改革の基本方針」の具体化や高齢者医療費の伸びの適正化、公的保険給付の内容・範囲を見直し、医療費と経済の伸びのバランスを図る総額管理も検討すべきとしました。また、介護保険との整合性や連携も必要としました。

 一方、介護保険については、利用者負担率を2〜3割に引き上げることや、施設のホテルコスト、食費を公的保険の対象外とする給付範囲の見直しに言及しています。