たん吸引を家族意外にも容認 (在宅療養)

 

 厚生労働省は3月10日、医師等の適切な指導など一定の要件の下、ALS患者以外の在宅療養患者や障害者のたんの吸引について、家族以外のヘルパー等にも認める報告書を公表しました。これを受けて厚生労働省は年度内に都道府県に通知し、実施を可能とします。

 在宅ALS患者への家族以外の者によるたんの吸引は、一昨年7月17日付けの通知により容認されています。

 報告書は、「在宅及び養護学校における日常的な医療の医学的・法律学的整理に関する研究会」(座長=樋口範雄東大大学院教授)がまとめたものです。それによりますと、たんの吸引は医行為であると明記し、専門的な排たん方法を実施できる訪問看護を積極的に活用すべきと指摘しています。

 しかし、@たんの吸引を行っている家族の負担軽減の必要性やAALS患者との平等性の観点から、そのほかの在宅療養患者等にも容認すると説明しました。当面のやむを得ない措置であり、ALS患者のケースと同時期に見直される必要があるとしています。

 医師や訪問看護師等は、協力して吸引を行う家族以外のヘルパー等に対して疾患・障害やたんの吸引に必要な知識を習得させるとともに吸引方法について指導します。

 患者はたんの吸引を行うことになるヘルパーと文書により同意します。この際、患者の自由意志に基づいて同意がなされるように配慮する必要があるとしています。

 吸引が可能な範囲は、口鼻腔内吸引及び気管カニューレ内部までの気管内吸引とします。また、実施にあたっては、医師や訪問看護師等の指導の下で、同行訪問や連絡・相談・報告などを通じて連携を密にするよう求めています。

 また、定期的な医師の診療や訪問看護師の訪問などを求めるとともに、緊急時の支援体制の整備を訴えています。