医師以外の理事長認可基準を明確化 (社会保障審議会・医療分科会)

 

 社会保障審議会・医療分科会(鴨下重彦分科会長)は5月23日、複数の都道府県に病院・診療所・介護老人保健施設を開設する医療法人が医師・歯科医師以外から理事長を選出する際の認可基準を了承しました。これにより、個別事例を同分科会で審議したうえで厚生労働大臣(地方厚生局長)が認可する現行の仕組みが、医療機関の適正な運営や安定的な経営といった要件を満たせば同分科会の議論を経なくても認可できるように変わります。近く都道府県・地方厚生局に通知します。

 通常、医療法人が医師・歯科医師以外の理事から理事長を選出することを認可する権限は都道府県知事にありますが、複数都道府県にまたがって医療機関を開設する医療法人の場合は厚生労働大臣の所管となります。また、厚生労働大臣は審査の際に医療分科会の意見をきくこととされています。今回の対応は、厚生労働大臣所管の医療法人のみが対象となります。事例ごとに分科会で議論すると作業が煩雑で、判断基準が曖昧になるため、要件を明確に定めて運用を簡略化します。ただし要件に該当しない場合は、従来どおり個別に医療分科会の審議が必要になります。これまでのところ複数県に医療機関がまたがる医療法人から医師以外の理事長選出の認可申請はありません。

 具体的には次の4要件のいずれかに該当する医療法人は、医療分科会の意見を聞いたものとみなします。

@過去5年間にわたって、医療機関としての運営が適正に行われ、かつ、法人としての経営が安定的に行われている

A理事長候補者が当該法人の理事に3年以上在籍し、かつ、過去3年間にわたって医療機関としての運営が適正に行われ、かつ、法人としての経営が安定的に行われている

B医師または歯科医師の理事が理事全体の3分の2以上であり、親族関係を有するものなど特殊の関係がある者の合計が理事全体の3分の1以下である医療法人であって、かつ、過去2年間にわたって医療機関の運営が適正に行われていること、及び、法人としての経営が安定的に行われている

C医療法第46条の3第1項の改正規定の施行日(昭和61年6月27日)において、すでに設立されていた医療法人については、次に掲げる要件のいずれかに該当する場合(ア=同日において理事長であった者の死亡後に、その理事長の親族で医師・歯科医師でない者が理事長に就任しようとする場合。イ=同日において理事長であった者の退任後に、理事のうち、その理事長の親族であって医師・歯科医師でない者が理事長に就任しようとする場合)