看護師不足の窮状訴える (民間病院)

 

 日本病院会の民間病院部会(加藤正弘委員長)は10月4日に記者会見を開き、医療制度改革に関する緊急アンケート調査の結果を発表するとともに、4月の診療報酬改定以降、民間病院の看護師確保が難しくなっていることを訴えました。調査結果によりますと、夜勤72時間以内の基準をクリアしている病院は7割にとどまるほか、6割の病院が同年同月比で減収となっていることがわかりました。

 調査は、日病の会員病院(2542病院)を対象にアンケートを送付し、7月の診療費などの状況をききました。666病院から回答があり、回収率は26.2%でした。

 平成18年度診療報酬改定で看護職員1人平均夜勤時間72時間以内が基本入院料の算定要件となり、この要件が満たせずに入院基本料のランクを下げざるを得ない病院が続出しました。

 アンケート結果から夜勤72時間以内の対応の状況をみますと、一般病床で対応可と答えたのは73.3%でした。不可は1.4%で、25.2%が不明と回答しました。

 加藤委員長は、夜勤72時間以内の基準を満たすことが難しくなっている背景には、看護師の確保難があると指摘しています。

 4月の診療報酬改定で7対1入院基本料が新設されたことにより、看護師の獲得競争が激化し、中小の民間病院では看護師確保が困難な状況が生じています。都市部の大病院が7対1入院基本料を算定するため看護師確保にいっせいに走ったためで、「推計では約5万人の看護師が吸収され、中小の病院では看護師を募集してもまったく集まらないのが実情」と訴えました。

 加藤委員長は、「このままでは民間病院は地域医療から撤退せざるを得なくなる」と述べて、7対1入院基本料の算定を病棟単位にするなどの見直しを求めました。