搬送の新システム開発を提案

 

 

 経産省と厚労省共同の「救急患者の医療機関への受け入れを支援する情報活用等に関する研究会」(有賀徹座長・昭和大教授)は12日、報告書を大筋でまとめました。周産期を含む救急患者の搬送先選定を迅速に行なうためのシステム開発と運用について、具体的な提案を行なっています。

 これを受け経産省は来年度、厚労省・総務省と連携して技術開発を進めるとともに、実証実験を行なう予定です。厚労省の榮畑潤審議官は「報告書をふまえ関係省庁と協力して進めたい」と述べています。

 昨年10月に東京で妊婦が死亡した事案をきっかけに、周産期救急と一般救急の連携と迅速な搬送先選定の難しさが浮き彫りになりました。医療機関の受け入れ可否がわかる救急情報システムが十分に活用されていない実情があったことから、経産省と厚労省は昨年12月に同研究会を設置して、周産期救急と一般救急医療の情報を連携させ搬送先の迅速な選択を支援するシステムについて検討を行いました。

 システム考案の中心となった山本隆一・東大准教授は「地域特性に応じて運用できるよう、自由度を上げたツールにすることを重視した」と、現場の拘束を強めるものではないことを強調しました。

 報告書は、医療機関と救急現場、情報センターの各所で利用するシステムに必要な機能を具体的にあげています。応需情報入力の簡易化で迅速な情報更新を可能にすることや、症候別の応需情報の入力・表示機能、受入準備態勢を整えるため医療スタッフを招集する機能などがあります。

 一方で、応需情報を管理し、受入医療機関を調整する情報センターの配置も提案しました。既存のシステムや地域のネットワークを活用しつつ新システムの具体化を求め、「地域への支援を検討することも必要」と明記しています。