記載方法の標準化で検討会

 

 

 処方せんの記載方法の標準化をめざし、厚労省の「内服薬処方せんの記載方法の在り方に関する検討会」(楠岡英雄座長)が5月25日、初会合を開催しました。「医療機関の数だけ処方せん記載方法がある」とまでいわれ、処方せんの誤解釈による医療事故やヒヤリハット事例があとを絶ちません。

 処方せんの記載方法に法的な基準はありませんが、療養担当規則による通知で保険請求時の内服薬の分量は1日量の記載が求められています。100mgを1日3回服用するときは、処方せんに1日量の300mgを記載することが多く、1回300mgと誤解釈されて3倍の分量が処方されるミスが少なくありません。注射剤は1回量が記載されており、欧米では全剤形で1回量が標準といいます。

 平成14年度から厚生労働科学研究班で処方せんの記載方法を調査・検討してきた齋藤壽一委員(社会保険中央総合病院名誉院長)は、研究班の第2次標準案として、@内服薬の分量は1回量を記載A散剤、液剤が原薬量ではなく、シロップ剤や賦形剤を含む製剤量で記載− などを紹介しました。

 標準案に対する調査では、全体として肯定的でしたが、内服薬の1回量記載では薬局の58%が「妥当でない」と回答しています。理由は、保険請求や添付文書で1日量が使用されていることと考えられました。1日量への統一には、関係法令や添付文書の改定、システムの変更などの課題があります。

 楠岡座長(国立病院機構大阪医療センター院長)は「患者が処方せんを理解できるようにすべき」と指摘しました。大原信委員(筑波大学病院医療情報部長)は「システムの更新期間の5年程度をみて移行すべき」、飯沼雅朗委員(日本医師会常任理事)は新しい医師に標準処方せんを教育すれば、自然淘汰が進む」などと提案しました。