保険者が分娩機関に直接支払い

 

 

 厚生労働省は5月29日、出産一時金の医療機関への直接支払制度の実施要綱を公表しました。出産一時金を4万円引き上げる健康保険法等の一部を改正する政令の実施に伴い、保険者が直接、分娩機関に分娩費用を支払うことで、妊婦が現金を用意する負担を軽減します。

 平成21年度政府予算では少子化対策の一環として、出産育児一時金の引上げが一部予算措置されました。5月22日には政令によって4万円の引上げが決まり、産科医療補償制度の3万円の保険料を含めると、出産育児一時金は42万円となりました。

 引上げは妊婦が金銭的な負担感なく安心して出産できる環境を整えるための措置であるため、出産育児一時金の病院や診療所、助産所など分娩機関への直接支払制度とセットになっています。

 直接支払制度では、分娩機関は出産後の被保険者等に明細書を渡し、請求書については保険者と支払委託の契約を締結した支払基金や国保連など支払機関に送ります。保険者は費用請求された額を支払機関に支払う仕組みです。

 直接支払制度は42万円を限度に実施されます。分娩機関の分娩費用が42万円を下回る場合や保険者の付加給付がある場合、被保険者等は分娩機関から渡された明細書を保険者に提出することで、保険者は42万円との差額を早期に償還払いします。

 逆に、分娩費用が42万円を上回る場合、分娩機関は超えた額を被保険者等に実費請求します。手続きに関わる費用は被保険者等に請求されません。被保険者などが直接支払を希望しない場合は原則通り、出産費用を窓口で請求します。

 出産育児一時金の引上げは今年の10月1日から23年3月31日までで、直接支払制度も同期間となっています。