充実に向け総合的な検討へ

 

 

 厚労省は1日、「慢性疾患対策の更なる充実に向けた検討会」の初会合を開きました。生活習慣病以外の筋骨格系疾患などの慢性疾患についても施策の充実を図り、総合的に検討していきます。8月中に報告書をまとめ、概算要求に盛り込む方針です。座長は久道茂・宮城県対がん協会会長です。

 慢性疾患のうち、生活習慣病は「健康日本21」による健康づくり運動や保険者の特定健診・保健指導が実施され、難治性疾患は調査研究など各種の対策を推進しています。

 一方、患者数が多いにもかかわらず、具体的な対策の対象となっていない慢性疾患があるとともに、対象となっている慢性疾患でも重症化や合併症でQOL低下や死亡をきたすことから、さらなる対策の充実が必要であるとし、今回の検討会設置となりました。

 冒頭、上田博三健康局長は「幅広い慢性疾患対策のさらなる充実に向け、光の当たらないところには光を当てる。発症予防から合併症対策に到るまで総合的な視点に立ち、慢性疾患対策に社会全体で取り組むための基盤をつくることが必要。今日、求められる視点の確認や当面焦点をあてるべき具体的な領域を考察してほしい」と要請しました。

 事務局が慢性疾患の施策の現状を説明しました。がんや高血圧、脳血管疾患、糖尿病などに行政施策を講じていますが、生活習慣病以外は腎不全や喘息などを除き、筋骨格系・結合組織の疾患や眼疾患、慢性閉塞性疾患には個別の行政施策があまり行われていません。

 併せて外来患者数疾病別順位も提示しました。患者全体の3分の2を占める上位10疾患のうち、7つが生活習慣病だが、2位に脊椎障害、3位に関節症、7位に椎間板障害の筋骨格系・結合組織の疾患が入り、8位は白内障となりました。他の慢性疾患への施策が求められることを示しました。