全世代対応型への転換を提言

 

 

 政府の「社会保障改革に関する有識者検討会」(宮本太郎座長)は10日、報告書をまとめました。全世代対応型の保障への転換など社会保障に関する3つの理念と5つの原則を提言するとともに、今の世代が受ける給付費の多くを後代に付け回している現状を直視することを求めました。

 同検討会は政府・与党社会保障改革検討本部の下に設置されています。平成20年の社会保障国民会議の議論などをふまえ、社会保障の全体像をまとめました。高齢者に偏った社会保障給付の是正や、各制度で公費拡充要望が絶えない中で社会保険を中核とした社会保障制度を強調したこと、社会保障強化と財政健全化の同時達成を求めたことなどが特徴です。

 3つの理念では@参加保障A普遍主義B安心に基づく活力をあげました。社会保障が国民の社会参加を保障し、すべての国民を対象とし、社会保障と経済成長の好循環をめざすものとの理念を掲げました。

 5つの原則では、@切れ目なく全世代対象の社会保障A未来への投資としての社会保障B地方自治体が担う支援型のサービス給付と分権的・多元的な供給体制C縦割りの制度を超えたワンストップサービスなどを提供D次世代に負担を先送りしない安定的財源に基づく社会保障‐を提示しました。社会の変化に適合した制度改革を促しています。

 各制度の方向性についても言及しました。年金は、基礎年金国庫負担2分の1を維持する安定財源確保とともに、働き方への中立性や民主党の年金改革案が重視する最低保障機能を指摘しました。医療・介護は「機能分化の徹底と集約化」を謳い、高齢者ケアではプライマリケアの効果を強調しました。子ども・子育て支援では新システムの検討を提案しました。

 併せて、給付費の多くを後代世代に付け回している現状を直視することを求めました。