家族などによる件数が減少

 厚労省は12月21日、平成23年度の高齢者虐待防止法に基づく対応状況などの調査結果を発表しました。家族などによる虐待が初めて減りました。調査は全国の1742市区町村と都道府県を対象に実施しました。

 家族などの養護者による虐待の相談・通報件数は前年度から1.3%(321件)増加して2万5636件と過去最高を更新しましたが、虐待判断件数は▲0.4%(▲69件)と、わずかですが、初めて減少し1万6599件となりました。

 

 厚労省は「法の浸透による早期発見・早期対応により未然に防げたものも出てきているのではないか。ただ微減であり、今年度だけで『減ってきている』という安易な判断はできない」としています。

 他方、特養や介護サービス事業所などの養介護従事者等による高齢者虐待の相談・通報件数は35.8%(181件)増加し687件、虐待判断件数も57.3%(55件)増加し151件といずれも過去最高です。施設等従事者による虐待は、特養が最も多く45件と全体の30.0%です。

 養護者による虐待の種別・類型の内訳をみると、身体的虐待が64.5%と最も多く、次いで心理的虐待37.4%、経済的虐待25.0%、介護等放棄24.8%などです。

 被虐待者の特徴は女性が76.5%を占め、80歳代が42.6%、また認知症日常生活自立度ではU以上が69.3%です。虐待者の続柄では「息子」が40.7%と最多です。

 

 虐待への対応は、被虐待者を虐待者から「分離」した事例が35.4%(6273件)です。分離していない事例(57.3%・1万163件)では、「養護者に対する助言・指導」が49.0%、「ケアプランを見直し」が26.9%、「新たに介護保険サービスを利用」が16.1%などでした。

 なお虐待等による死亡例は計21件(21人)です。